AdBlue®のディーゼルエンジン排気システム用インジェクションは窒素酸化物の排出を最大90%削減します。凝固点は-11.5 ºC、沈殿プロセス開始は+30ºCである、独立タンクに保存されなければならない液体は非常に温度に敏感です。再現可能な条件下での試験のため、また関連するシリーズの生産から知見を得るために、Weiss Umwelttechnikは燃料充塡試験のための世界初AdBlue®温度制御ユニットをこの度開発しました。
ISO 22241-1/AUS 32準拠のAdBlue®は尿素水溶液で、高純度尿素32.5%、脱塩水67.5%で構成されています。ディーゼルエンジンの排気システムに噴射されると、選択的触媒反応を引き起こし窒素酸化物とアンモニアが水と窒素に変換されます。これにより窒素酸化物の排出が著しく削減されることから、特に自動車メーカーの関心を引くものとなります。
自動車産業の長きにわたるパートナーであるWeiss Umwelttechnikは温度試験用試験装置の大手デベロッパーです。携帯型 AdBlue®システムは十分に立証され国際的に展開されている燃料温度制御システムに技術的に基づいています。気候チャンバー全体や車両を冷却または加熱する必要なく、AdBlue®の10°Cから45°Cへの急速加熱を促進します。これにより試験の速度は向上し試験コストは低下します。
頑健、高品質、耐腐食性のこのシステムのサイズは高さ1,960mm x 幅1,800mm x 奥行き1,100 mmです。試験車両の給油と排油とともに、AdBlue®の循環と戻しを可能にします。設置時には移動可能なベースフレーム上に格納・搭載されます。接続ポンプと温度制御ユニットを備えた非加圧通気190リットルのステンレススチール製タンクを含んでいます。これにより、加熱または冷却のプロセス中にAdBlue®がバイパス経由で循環することが可能になりました。希望の温度に到達すれば、ポンプは出力に切り替わりタンクは充塡されます。
オプションとして、高精度の給油量の事前選択と流量制御が実現されています。流量は15リットル～45リットル、チューブとノズルによって異なります。またシステムにはレベルの監視のため、レベルインジケーターとレベルセンサーがタンクに搭載されています。加熱は電気フロー式ヒーターで、冷却は直接蒸発器を備えた空冷式冷却ユニットで実行されます。デザインにより、希望の流量が手動または自動で設定されます。システムはWeissが開発したタッチパネル付きSimpacプロセス制御器によって制御されます。特にSHEDチャンバーのオートメーションシステムとの接続が容易で、試験ユニット全体をコンピューターで操作することができます。
ポンプ、制御弁、加熱器、ノズル、管、センサーなど、AdBlue®に接続の全コンポーネントは耐尿素性素材から製造されています。さまざまな安全装置を備えたプラントはシステム外のアンモニア濃度を計測する特殊センサーを持ち、限界を超えた場合にはアラームやシステムシャットダウンを引き起こします。プラントは基本バージョンとして計画されますがカスタマイズや拡張も可能で、たとえば、温度範囲を拡大したり流量を最大60 l/minに引き上げたりできます。メンテナンスエリアが非常にアクセスしやすいため、修理にかかる時間を最小限に抑えることができます。